月刊『たくさんのふしぎ』のポスターを撮った話

撮影地から


絶賛放置中のこのBlog、
でしたが、ひさしぶりに更新します。
それはなぜかというと。

月刊『たくさんのふしぎ』2017.4月号(福音館書店)が発売されました。
その綴込みポスター『ダンボールの朝』を撮影させていただいたから。

大事なので、言い方を変えてもう一度・・・
僕が撮影させていただいた写真が綴込みポスターになっている

月刊『たくさんのふしぎ』2017.4月号(福音館書店)

が発売されました。

最初の写真が撮影現場なんです。
寒かった・・・

写真の内容は、ダンボールおじさんこと檜山永次さんの作品です。
とにかく美しいです。。檜山さんの作品が
撮影OKが出るまで作品とともに過ごしたわけですが、このダンボールの作品を持って、日本各地を回りながら撮影できたらどれだけ素晴らしいだろう。。。
そんな風に真剣に思いました。(誰かやってください!)

常日頃、どれだけ壮大なドキュメンタリーだとしても、『一枚で完結させることを目指すべき』と考えておりますが一発ものは難しいですね。
1枚でということについて色々ありますが、ここではそんな野暮な話はいたしません。

本当に大切なことは土の下

先日、乾千恵さんに会ってきました。
常に連絡を取り合ってお付き合いがあるわけではないですけれど、どれだけ時が経っていてもすぅっと時間が埋まるというのか巻き戻されるといいますか。

そういうお付き合いってありますよね。ありませんか?

僕は、もともとが不精なので、本当に恩に感じている人ともそれほどやりとりはしていません。空気読めません。
僕が大切に感じているということは相手にも伝わっているはずだし、突然連絡したとしても嫌な顔をされることはないと過信している部分があるからでしょうか?失礼と紙一重ですが。

逆に、急に連絡がきても、やっぱり嬉しいですものね。できるだけ歓迎しちゃいます。
はい。

そうなってくると相手がどこに居るか?という場所も関係なくなってしまいます。
たとえ相手が遠くアメリカにいたとしても。

話は飛び飛びですが、Breeze’s Atticのmikaさんも、そんな風にお付き合いさせていただいているうちの一人。
もう何年も前に、一度だけ、飯田で遊んでもらっただけなのに、いつか一緒に記念写真撮りましょうね!といったその一言がしっかり残ってます。
数年ぶりに連絡をしたのに、やっぱりすっと時間が埋まる。嬉しいです。

でも、久しぶりに押しかけてきて、本当のおばあちゃんみたいに思っているとか、家族のように思っているという人は大概いい話を持ってきません。
この記事を読んでいる良い子は、そういう人と出会ったら、怪しいと思って間違いありませんから気をつけて下さいね。覚えておいてください。

でも、僕は、乾千恵さんのこと、なんだかお姉さんみたいに感じています。
僕が勝手に感じているだけなので、念のため。でもそういう人、いっぱいいるでしょう?
だから、本当にたまにしかお会いできませんが、会う度にそういっています。

何を知っているんだといわれたら、何も理解はしていないかもしれません。

でも、何かを感じています。知ることよりも尊いのではないでしょうか。感じることって。

千恵さんのお母さまと三人で語り合っている間、

考えるとろくなことがない

という言葉を聞いてハッとしました。

そして、本当に大切なことは、見えない土の中ふか〜〜くにあるというお話に激しく納得したのでした。
だから、心配になって掘り起こすこともないんですね。
芽が生えてくるか、気にすることもないみたいです。
『もう土の中深くに入ったら、あとは難しく考えずにいること』とおっしゃっていました。

僕は、人を題材に撮影をしてきました。
幸運なことに本も作っていただきましたが、人の写真撮るのは勇気がいります。

「ずっとできたらいいなと思っていた題材に出会ったの!それで2回も遠い山奥まで会いに行って、結局カメラを構えることすらできなくてすごく落ち込んでいます。撮影させてくださいとか、取材させてくださいって言えない・・・すごく撮りたい光景が目の前に広がっているのにぃ〜」
2回目は、さすがに落ち込んでどんよりとして帰ったことを笑いながら話したのですが、まぁ楽しみは取っておいてもいいですよね。

3人で大笑い。

『強く願って勉強すること。そして何も考えないこと』
お二人には、そう勇気づけてもらいました。

さて、『たくさんのふしぎ』。
実は、僕がずっと撮影させていただいている福原分校でも給食を食べる部屋の本棚に毎月届いていました。
全員で給食を食べるんですが、その席から見えるように本棚に置いてあるんですね『たくさんのふしぎ』。

あ、いつか、ここにいる子どもたちと、僕の写真見れたらいいなと思っていました。
それから何年も経過して、今、綴込みのポスターとしてですが実現することができました。

すごいですね!

僕のことではありませんよ。
先日、といっても、ずいぶん経ってしまいましたが、久しぶりに分校の元PTA会長さんKちゃんのお父さんと会いしました。
6年生3人組のお父さんです。
もうずいぶん大きくなりましたよね、きっと。
今、Kちゃん(当時のあだ名)どうしていますか?元気ですか?

すると、お父さんから、鉄道会社に就職したと返事があり、先ほどのすごいですね!になったのです。

Kちゃん(もう大人になっているのにごめん)は、当時から根っからの鉄道好き。
そして勉強家でしたね。その頃から、車輌のことは彼の方が詳しかったぐらいですからね。

なので、僕も遊んでもらいました。
当時6年生だったので、一緒に電車の写真を撮りに行ったりすることもありました。

一緒に撮影に行ってもらって、二人で撮ったラストカットが、今の就職先だったというわけです。
彼は、子どもの頃からの夢を、ちゃんと叶えていたのです。
素晴らしいの一言。

この場を借りておめでとうと言わせてください。
おめでとうございます。

身近に夢を叶えた人がいるって心強いです。嬉しくなりました。


話は、ポスターに戻ります。
この檜山さんの作品を撮るにあたって、ひとつ大きなコンセプトがありました。
お話をいただいたときに、僕が勝手にそう感じただけですが。

でも、それは考えて見ることでもありません。
感じるままにみてください。
ポスターなので、部屋に飾ってもらえたら嬉しいです。

masaki
駒田匡紀(こまだ まさき) フリーカメラマン。 撮影や取材のご依頼など、お問い合わせはコンタクトフォーム、メールをご利用いただけます。

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