谷汲
2001.9に廃止された、名鉄谷汲線。
昭和3年製造の古い電車が、がたーん、がたーんと行ったり来たり。
山があればその裾をまわり、川の流れに沿うように走る谷汲線の対岸に、山を貫くトンネルと川を渡る大きな橋が架かり、街からまっすぐ谷汲に繋がる道路ができていた。
地元の人達から、『あかでん』と呼ばれて親しまれていた谷汲線も、末期には100円を稼ぐために、経費が700円以上掛かるともいわれる超赤字路線になっていた。
谷汲線廃止後に走りはじめたバスも数年で廃止され、谷汲では、年間の観光客数も大きく減っているという。
現在、旧谷汲駅には、谷汲線を走っていたモ750と大正生まれのモ510が保存され、変わりゆく村の様子を見守っている。
出版 2001.6 名鉄揖斐谷汲線 (岐阜新聞) 2011.11 改訂復刻版 発売元 星雲社