写真展の時にしていること

写真展を企画する時に、気になるのがPR方法。
せっかく苦労して作った作品や企画、ひとりでも多くの方に見ていただきたいですよね!
でも、制作には費用も時間もとてもかかるもの・・・
どんどんPRしたいけど、いろいろな意味で限られた体力を使ってPRするのがやっとだと思います。

これから写真展を!と、考えている方に向けて、いつもしている写真展のPRについて、個人的な覚え書きの意味も含めてまとめてみます。


まずは、企画から

写真展を!
そう思い立って、まず一番大切になるのは、基本的なコンセプト(目標づくり)。

今回の谷汲線の写真展について一番の目標は、

谷汲昆虫館の存在を知ってもらうことと、できれば、入場者数を増やすこと

ひとことで書いてしまうとこうなりますが、目標を達成した時に得られる様々な結果を想定します。
この場合

  • 人の交わる機会が増える
  • たくさんの人と楽しみを共有することができる
  • 眠っている写真に発表の場ができる


などなど、数えたらキリがありませんが、どれも必要な結果です。
目標を設定した段階で、必要な結果をイメージできないようでしたら、その目標を見直す必要があるかもしれません。

過去の例では・・・

上村中学校 廃校になる学校の記録を子ども達が中心になって残すこと 

  • 子ども達が自分の育った地域を見直す機会ができる
  • 地域の資料が残る
  • 自分たちで撮った写真で記念のアルバムを作ることができる


この目標のために、なにができるのか?と考える事から始めました。
ここが決まれば、どう行動していけばいいのか?すぐにわかってくると思います。
途中で上手くいかないことがあっても、ここに戻ってくればすぐに修正もできますよね!


とにかくやってみる

展示の日時など、細かいことが決まったら、さっそく動き始めなければいけません。

フライヤーやポストカードを作って配る
決まったらまず取り組むこと。
関係するお店や、場所、知人や、場合によっては仕事先の人など、ここからは、ダメもとで。
学校などで開催の場合は、現地の方との話し合いも忘れずに。

ネットで告知
今回は、昆虫館のオフィシャルサイト完成前ということで、僕のサイトのみでの告知になってしまいましたが、関係している人がBlogなどを持っている場合、 リンクをしていただくことなどもお願いします。
※記事にして下さった皆さま、ありがとうございます!
ツイッターなど、活用できるものは全て活用してみます。


マスコミ向け


個人的にお願いできることは、まだまだたくさんあります。
僕は写真展をするときに、必ず各新聞社さんにも取材のお願いをしています。
今回も、各紙担当者さま宛に、メールを使用してお願いをしてみました。

実力があるわけでも、知り合いが多い方でもないので、これから初めての企画を!と、考えている方と条件は同じです。

調べる
まずは、開催する地域、題材にする地域に拠点のある新聞社を調べます。
ネットで調べたり、知り合いにその新聞を購読している人がいたら、読み終えたものを貰うこともひとつの方法です。
もし、知人にこういった所でお仕事をしている方がいたら、躊躇なくお願いをします。

どの新聞社さんでも、必ず、地方面には、各支局、通信局の電話、FAX、あるいは、地域を代表する本社などのメールアドレスなどが掲載されています。
ニュースや話題など、お知らせくださいって書いてありますよね!!

各紙担当者さま宛に送信した内容は、以下のとおりです。
僕の場合は、こういう感じのメールを書くのが、いろいろと気になってしまったり、緊張感もあるので、いちばん時間がかかることだったりします。
一通書くのに半日とか、日をまたいでしまうことも珍しくないんですXD

さっと書けてしまう方もいるかと思いますが、参考までに、ほぼ原文のまま載せておきますねXD


件名 谷汲線写真展取材のお願い

担当者 さま
初めまして。
今回、写真展の企画をしている、カメラマンの駒田匡紀と申します。
廃止から10年目を迎えた、旧谷汲線、谷汲駅及び併設の谷汲昆虫館にて写真展を開催 させていただきます。
日程
11/11~1/15 まで
準備 11/10 お昼前には、かなり形になっていると思います。

ここには、ホームと、電車2輛が、当時の姿のままで保存されています。
この施設を使用して、谷汲ならではの企画を・・・そんな思いから、地元の方と話し合いな がら今回の写真展を企画いたしました。
この写真展は、谷汲線の写真を皆さまから募集して、ここでしか見ることができないような 写真展を皆で楽しもうという企画です。

詳細は駒田のHPの記事で
https://k-masaki.com/2011/10/15/232004

昔の硬券きっぷを復刻し、この写真展を通じて、皆さまに懐かしく、楽しい鉄道の思いでや、鉄道のよさを感じていただければと思います。
制作した硬券きっぷについて

https://k-masaki.com/2011/10/28/182748

明日、明後日はほぼ終日、谷汲昆虫館にいる予定です。

お忙しいところ、申し訳ありませんが、ぜひ取材をお願いいたします。

駒田匡紀

駒田の連絡先
  携帯 ○○○ー○○○ー○○○○
    mail@k-masaki.com

谷汲昆虫館
0585-56-3833


場所と、企画の内容、日時についてはしっかりと。
いきさつや、展示の様子などはブログにUPしていたので、アドレスを貼付けておきました。

せっかく来ていただくわけですから、記者さんが写真を撮りやすいように、いつ頃会場の準備が仕上がっているのか?
いつなら、取材を受けれるのか?
そのあたりも、付け加えておきます。

そして、連絡先も忘れずに。
携帯番号、メールアドレスを記入しておきます。
個展ではないので、取材をお願いする人と、取材を受ける人を同一にしておくといいと思います。

今回は、

朝日新聞、読売新聞、岐阜新聞、ぎふチャン(ラジオ2回テレビ2回)、NHK(テレビ)に、取り上げていただきました。

文字通りみんなの写真展なので、知人の協力を得て告知活動ができたことと、過去に取材して下さった記者さんの協力がありました。

過去に取材を受けている場合は、その記者さんにもお願いをします。
その場合、いついつのなになにで取材をしていただいた○○ですと件名にいれてメールを。
どうやって記憶しているのか?ですが、数年前のたった一度の取材のことでも、しっかりと覚えていて下さっている記者さんがほとんどです。


その他、雑誌やタウン誌など、関係する部分があれば、そちらにもお願いをします。
写真展に参加して下さった方が、鉄道関係の雑誌に告知、掲載していただきました。

取材を受けたら、掲載時期の確認や、自分の地域以外の地域版に掲載の場合は、入手が困難ですので掲載誌をいただけるようにお願いしておきましょう。

掲載されたら

無事掲載していただけたら、掲載記事を展示会場に。
サイトにもUPします。
コピーやlinkなどは、もろもろの制限がありますので、そのあたりは確認をして可能な範囲で使用しましょうね。

そして、ご協力いただいた皆さんにも掲載のお知らせを。

担当して下さった方には、メールでも大丈夫だと思いますのでお礼も忘れずに。


最後に

展示が整ったら、会場の様子もくまなく撮影しておきます。
額には、ガラスやアクリル板を使用している場合がありますので、その映りを取るための大きめの黒布などがあれば、それを使用して撮影します。
写真を撮る人、黒布を持つ人、計3人いれば、うまく撮影できると思います。


展示物の撮り方の図
もの凄くざっくりですがこんな感じー



黒布は、大きければ大きいほど撮影物から離すことができますね!
逆に小さいと、撮影物からの距離が近くなってしまい、場合によってうるさい映りをカバーしきれない場合があります。

近くで映りを取ると、光量も落ちてしまいますので、なるべく離れて映りを取るようにした方がいいと思います。


地域活性化のようなものとして、写真展を開催することになりました。
僕の写真自体は、特に工夫しているわけでも、凝ったことをしているわけでもなく普通に撮ったものばかりです。
斬新なものもなく、特別な機材を使っているわけではありません。
写真展というと、なんだか力が入ってしまいそうですが、普段通り楽しめる範囲でいいと思います。

写真そのものも、技術的なことはあまり大切なことではないのかもしれません。
ピントのためのピント、構図のための構図、トーンのための、或はパターンのための・・・そういったことは必要ありません。
見せるべきものは、決して技術や完成度の高さだけではないはずです。

同じように、写真展も告知の為の写真展ではありません。
携わった方達が、『やってよかったな』と思えるように・・・
そう考えて進めていくと、きっと楽しい展示になると思います。

もっといい方法があるかと思いますが、毎回このような感じで準備などもろもろを進めています。
最後まで当たり前のことばかりになってしまいましたが、なにか参考にしていただける部分があれば嬉しいです。

こういった地域の活動を手伝わせていただいて改めて感じたのですが、誰かに取り上げていただくことは、想像以上に勇気づけられることを実感しました。

取材を担当して下さった皆さま、ネットなどを通じて告知して下さった皆さま、ありがとうございました。

谷汲線の写真展は、2012.1.15まで開催中ですー

masaki
駒田匡紀(こまだ まさき) フリーカメラマン。 撮影や取材のご依頼など、お問い合わせはコンタクトフォーム、メールをご利用いただけます。

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