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岐阜市のすごいおじいさんのお家におじゃましてきた

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「どうしても写真を見にきて欲しいと言う人がいるんやけどー」
始りは、一本の電話から。

僕は、昨年の写真展で、ご自宅のアルバムに眠っている古い写真を、貴重な資料としてもういちど光があたるようにと、新聞、ラジオ、テレビを通じて呼びかけてみました。
その時は何気なく撮った写真で、ピントがボケていたり、失敗していたと思ったものも、長い年月を経過すると意外なほど価値がある写真に変っている・・・そんな風に感じました。

カメラが趣味でなくても、普通に撮った記念写真やスナップがとても生き生きとしていて、上手に撮られたものより素敵だったりすることもあるのです。


長い年月を経て、見ることができなくなった風景が写真から、思い出とともに蘇ってくること、撮った時の気持ちや、家族の思いで・・・
なんてピュアな写真なんだろー



呼びかけてみたものの、ひとりで受取りにいくのは限界があるし、送ってもらうか持ち込んでもらうかでお願いしていたのだけど、電話のおじいさんは、「脚が悪くてよう動かん。とにかく見にきて欲しい」というのです。
全ての電話や要望に応えていたら、個人でやっていることだし、時間も体力(広い意味で)も持ちません。
お断りしたいところでしたが、あまりにもしっかりとおっしゃるので、岐阜市内のおじいさんの家にいくことにしてみました。



モ510 赤一色の時代

モ510 赤一色の時代





連絡を頂いてから半年・・・
なかなか岐阜の方へいく用事もなかったのですが、岐阜へいく用事ができたので、電話をしてみました。

「もしもしー 駒田と申します。おじいさんから写真を見て欲しいと連絡を頂いて電話してみたのですがー」
電話に出た人は、初めましてのおじいさんの娘さん。
今まで何度か電話したのだけど、なかなか話が通じなくて困っていたことなどを話してみたら、おじいさんは入院してしまっているので娘さんが戻ってきたとのこと。

「私ではよくわかりませんー 父も、話はほとんどできず、通じる時と全く通じない時がありますのでー」

「・・・・・」
ここで終わってしまうものなのかもしれませんが、あれだけしっかりと見て欲しいといっていたおじいさんの気持ちをそのままにしておけず。

連絡をいただいてから、いつかおじいさんの気持ちに応えたいと思っていたことを電話で伝えさせていただき、写真が見れなくてもいいので、とにかくお話を聞かせて下さいとお願いしてみました。


岐阜にいった当日。
娘さんからの電話。

「帰りに寄っていただけますか?ちゃんと話ができたんです〜!」


ご自宅におじゃまさせていただくと、岐阜市内を元気よく走っていた路面電車の写真や谷汲線の写真、関連の新聞記事を切り抜いたファイルが用意されていた。

1枚1枚見ていると、雨の日も、雪の日も、バスに乗っている時も、ちょっとしたお出かけの時にも・・・カメラを片手に気になったものにカメラを向けて撮っている様子が伝わってきます。
そしてボリュームもさることながら、写真が見やすく整理されて番号付きで自家製の台紙にしっかりとおさめられていることに感激してしまいました。

「父は写真が趣味だと知っていたのですが、ここまでとは知りませんでした・・・・」

おばあさんもニコニコと、整理された写真を見て喜んでいるご様子。
「おじいさんが見て欲しいと言っていたものを見てもらえてるだけでもー」

直接、撮影者であるおじいさんに意思の確認ができないので、展示などの話はできなかったけれど、退院するために頑張っていると様子を聞けて僕も嬉しく。

僕は、カメラマンなので、写真だけを撮っていればいいのかも知れないけれど、自分の発表の場を確保する大変さ(へっぽこだからか?)も、今まで誰かが発表の場を与えてくれた事も忘れてはいけないようなきがしています。

誰かがしてくれたように、僕もできる範囲でーと言う気持ちが働いているのかよくわからないのですが、誰が撮ったものでも写真は写真。

自分が撮った1枚と同じ1枚として大切にしたいと感じる機会が増えました。
(一緒にするなっちゅうかんじですかねーXD)

大したことはできないので申し訳ないのですが、何かの機会に活かしていけたらいいなーと感じています。



Author: masaki

駒田匡紀(こまだ まさき) 1971.6.13 フリーカメラマンです  撮影や取材など、お問い合わせは、コンタクトフォーム、メールをご利用いただけます。 スタジオについてはPhotoStudioをご覧下さい

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